【雑感】つらい仕事を辞めるための準備 〜森友に絡む財務官僚自死に思う

こんにちは。IT/経済ジャーナリストで投資家の渡辺です。

森友問題で、その案件を担当していた50代の担当者の方が悩んだ末に自死したことが報道されました。

森友事件の方は正直、編集人個人の活動や利益には関係ないし、高齢化や国の危機的な財政、北朝鮮や中国の脅威などに比べると大した問題ではないので、あまり気にしていませんでした。

しかし同世代のサラリーマンが様々なしがらみの中で心身を病み、自ら死を選んだということは、他人ごとと思えません。

編集人は、多少の蓄えとこれまで身に着けてきた投資の知識と技術、そして過去の経験を活かしたコンサルティングやライティングで、(楽ではありませんが)何とか衣食住は賄えています。

※編集人の投資技法と実験についての詳細は、こちら

また最初の会社(出版系)でフリーランスや個人業者の方を日常的に見ていましたが、優秀な方から大丈夫かという方までいろいろ見ていたため、そもそもやり方によっては個人でも何とか生きていけると理解しておりました(しかもネットの普及で当時より選択肢は増えていますし)。

でも、エリートコースを歩んで役所や大企業の庇護の下で生きていると信じている方にとっては、一人で生きていくなんて選択肢は、ジャングルに放り込まれるような感覚なのかもしれません。

納得できない仕事を断れない

サラリーマンの大変なところは、納得できない仕事でも断れないことでしょうか。

たまに平気で断る人間もいて、それでも大きい顔で意外に長く居座っていて呆れることもありますが(見習いたかった)、多くの場合、自分では決定できない中で、高いターゲット、少ない予算、限られた時間、少ない人員、あるいは知識やスキルのある人材が少ない、といった厳しい条件の中で何とか成果を出すよう奮闘していくことが多いと思います。

特に次長、課長、係長といった中間管理職

それでも、厳しい条件は甘受するのが当たり前、さらに遅れや問題があると叱責までされ、不可抗力や他の要因があっても、全責任を負わされる始末。編集人もサラリーマン時代、「こんな条件でできるかっ!!」とテーブルでも思い切り蹴り飛ばして社員証とバッヂを叩き付けて、会議室を飛び出してしまいたいと思うことも何度もありました。

社員証を叩き付けられない理由

サラリーマン、特に役所や大企業に入るようなリスクを取らない人間の最優先の行動原理は、自己保身です。

とても優秀で職人的に自分の仕事を楽しんでいる自由人もいないわけではありませんが、多くはいかに自分の地位や立場を守り、そこから少しでも利益を積み上げていくかを考えています。

そんな中で、自分より有利な立場にいる人間の自己保身に付き合わされたり、というかストレートに書くと踏み台や人身御供にされるほど、サラリーマンとしてつらい時間はないと思います。

プライドが踏みにじられるのはもちろんですが、自分の立場やそこから得られる利益がゆらぐという危機感もあります。

また、こちらは善意で何とかWin-winになる着地点を模索して話をまとめようとしても、多少なりとも隙を見せるとできるだけ多く取っていこうとしたり、納得できないことは何度もありました。

できれば顔面にストレートパンチでも入れてやって、社員証を叩き付けてやりたいところですが、なぜできないのか。

ストレートパンチはさすがに犯罪者になり社会的な生命が終わってしまうので論外ですが、おそらくブレーキになっているのは、衣食住+そこそこの贅沢の生活を捨てられるのかという懸念と、大企業の社員というステータスを失うことに対するプライドの2点ではないでしょうか。

後者については、大企業の社員の身を捨てた先輩として言わせていただくと、プライドより自由な時間は貴重です。

収入は半減しましたが、朝の満員電車に乗らなくてもいいし、もちろん案件がある日はスーツ着て都心に出掛けたりしていますが、平日の空いた施設や観光地でのんびりしたり、価値観が違うと言われればそれまでですが、定年すればなくなってしまう一時的なプライドより、自分の五感を最大限楽しませる時間が多く持てるのは、よほど素晴らしいと思います。

ただし注意しないといけないのは、無理な状態が長期間続くと、脳や身体の疲労で冷静な判断ができなくなり、他に選択肢がないような気分に支配され、やがて追い込まれていきます。自分で自分の健康を考えないといけません。

お金やわずかな贅沢より、自分の健康な身体が一番大切なのですから。

これからサラリーマンが遭遇するかもしれない危機

一番大きな懸念は、衣食住をどうするのか、ということでしょう。

まずは万が一の時も3ヶ月から1年程度は無職でも生活していける程度の蓄えがあるかを確認するといいでしょう。

いくら失業手当が出るといっても、自己都合の場合は3ヶ月は給付されないので、最低でも3ヶ月分の生活費は蓄えておく必要があります。

公務員や大企業に勤めている方は、関係ない、と思う方も少なくなさそうです。

しかし、会社が自分の定年まであるのか、また会社が無駄を省き、誰にでもできるような業務は人工知能やロボットに置き換えられつつあるご時世で、自分の居場所がこの先、5年10年とあるのか。

さらに、これから過剰に保護されていた正社員という地位にメスが入り、おそらく金銭解雇OKということになると思います。

またモリカケ問題ばかり騒がれていますが、国家財政が破綻寸前の今、もし日本発の大恐慌が起きて円の信任が下落し、国債の金利が急上昇したら、国家財政が破綻し、公共サービスが止まったり、公務員でさえ削減されることになるかもしれません。

出るを抑え、複数の収入の流れを作ること

サラリーマンを企業と考えた場合、一番のリスクは収入の入る流れが勤務先の会社だけしかないということです。

発注元の顧客と発注先の企業と考えた場合、そこからの発注が途絶えたら路頭に迷います。

そのため、トヨタ自動車の無理な値下げ要求に応じざるを得ない零細企業のように、無理な納期や厳しいコストカットの要求も飲まざるを得ません。

これを解決するには、まず(たとえ今1千万円以上の収入があっても)むやみに生活レベルを上げないことが大切です。一生遊んで暮らせるレベルの資産があれば別ですが、そもそもそういう方はこのブログは読んでいないですね。

少し収入が増えると外車買ったり、子供を私立にやったりしますが、クルマはタイヤが4つあって動けばいい、あるいは都内で鉄道の駅から近いところに家があって、さらに近隣にカーシェアでもあれば、なくても大丈夫、子供は地元の公立で、多少荒海ですが養殖の生簀よりマシと考えるくらいでいいかと。

シンプルなことですが、収入−支出=利益ですから、自分を企業として捉えた場合、支出を抑えて利益を最大化する習慣を付ける必要があります。

次に複数の収入の流れを作ることを考えるといいかと思います。

編集人はサラリーマン時代、プライベートでは株やFX、先物などで有効な投資手法を研究していたこと、また昔の出版系の仲間や知人から年に何度か仕事をもらい、ゴーストライターやテクニカルライター、プログラマーとして時折小遣い銭程度の収入を得ていました。

投資については、最初の頃はビギナーズラックで儲けたあとはひどい損を出したり天才的な人に教えを乞うたり、様々な経験を積みましたが、リスク管理のポイントが分かってきたこと、ある程度タネ銭が増えてきたこと、コンピュータ売買などを導入したことで、地方都市なら普通に生活できる程度の収入はコンスタントに得られるようになりました。

それなりに勉強や経験が必要な投資がベストな手段とは言えないかもしれませんが、自分が自分という企業の経営者だと考え、何か(過度なリスクは取らない範囲で)何か複数の収入の流れを作ることはできないか、日頃からアンテナを働かせて考えてみるといいかと思います。

まとめ

東北の寒村(農村)で農業をしている親戚がいますが、彼らは2〜3万円くらいの仕事を数本こなすことで、最終的に毎月10〜15万円程度の収入を得て生活しています。

古いですがローンのない家があり、田畑があり、米や野菜が自給できるというアドバンテージがありますが、この複数の流れを作るという発想は参考にしたいと思っています。

歴史上、日本の経済が最強ピークだった昭和後期に作られた仕組みや考え方が今も残っているわけですが、老後の年金制度を見るまでもなく、これ以上維持することは困難です。

でも人々が飢えない程度の豊かさは実現されているのはおそらく発展したことで、とはいえ、またもや個々人が自分で生きていく状況に来つつあると認識しています。

会社にしがみつくというのは最優先していい選択肢だとは思いますが、振り落とされるリスクも少なくなく、それに備えて、筋肉質な低コスト体質の家計を作っていくこと、そして、お金の入ってくるエンジン(編集人は「レベニューエンジン」と呼んでいます)をまずは原チャリサイズでもいいから1本でも2本でも作っていくべきだと思います。

激務に耐えながら夜半や週末にその作業をするのは楽ではないのは分かっていますが、いずれ自分に自由への翼を与えてくるものです。

また投資であれば、ある程度「型」を理解し腹落ちすれば、以降は少ない手間で運用できるので、ある時期だけ集中的にやることも可能です。

編集人の技法でよろしければ、適宜ご説明しているので、以下もご参考にしてくださいね。 → AI投資による自分年金研究室

また投資先であれば、手数料が安く、1つの画面で株やFX、先物・オプション、CFDなど主要な金融商品に全てアクセスでき、また同社の株を持っていると売買手数料のキャッシュバックもあるGMOクリック証券がお勧めです。→ 口座開設はこちら

最後に、誰かの都合や欲、思いに左右され、全国から集中砲火を浴びて、追い詰められて最後の手段を取らざるを得なかった名も知らぬ同世代の方のご冥福を心より祈念申し上げます。

 

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