はじめまして。IT/経済ジャーナリストの渡辺龍一郎です。
2017年中盤くらいより、人工知能が囲碁や将棋で人間を負かしたり、自動運転が実現できそうと言うニュースが流れてその技術の進歩が大きく取り沙汰されました。
反面、人工知能が普及するといろいろな仕事がなくなり、多くの人が路頭に迷うという悲観的な論評がよく聞こえてくるようになりました。今でも人工知能によってなくなる職種100とか200とか悲観論を煽るような記事を見かけることがあります。
物書きの立場としては、楽観論より悲観論の方が人目を惹きますので分からないでもありませんが、少なくても電子機器やデジタルの世界では新しい発明やイノベーションは私たちの生活をより豊かに楽しくし、また新しい産業やビジネス、新しい企業を産み出してきました。
つまり、IT長者目指して全財産で新興IT企業株を買ったらバブルが弾けて全財産吹っ飛ばしました、というような特殊な個別事例は何の世界でもないわけではないですが、大筋ではイノベーションは世の中をいい方に動かしてきているということです。
たとえば私は小学生の頃に初めて8ビットマイクロチップに触れて以来黎明期からマイクロコンピュータを見てきました。そこから思い返すと、1、小さな半導体(チップ)にコンピュータの機能をまとめたマイクロチップの登場、2、テレビにつないでゲームやワープロができる個人用パソコン、3、マウスで操作するMacintosh、4、外出時に持ち運べるノートPC(ラップトップ)、そして5、インターネットで誰でもメールや情報検索ができるようになり、6、パソコンを使いやすくしたWindowsが出てきて、7、iPhoneやAndroidによって携帯電話が小さなパソコンになり、というようなイノベーションがありました。
そのたびに新しいリーダーが登場したり新しい企業が生まれてイノベーションを引っ張り、熱烈なファンが産まれ、そのうち多くの人が当たり前のようにその技術やサービスを使うようになり、関連する企業で多くの雇用が産まれ、一大産業として富を生み出す。
人工知能の発達も同じような流れを作るのだと思います。一つプラスアルファで期待しているのは、人工知能を上手く使うことで、私自身の豊かさを増幅してくれるのではないかということです。
豊かさといった場合に期待しているのは、便利になることであったり、より楽しく心地よい時間を作る手助けになったり、さらには直接的に金銭的な利益を産むことです。
たとえば私はすでにスマホのAIアシスタント機能やAIスピーカーを活用して、必要な情報を得たり調べ物をしたり、また家の一部の電化製品を音声操作しています。また裁量トレードとシステムトレードを組み合わせることで、自分の投資パフォーマンスを向上させています。
ただ前者はまだ的確に回答してもらえないことも多いですし、後者は単にいくつかの条件が揃えば売買を行う仕組みを自動化しただけで(それはそれで便利ではありますが)、もっと放置しておいても勝手に利益が得られるシステムを作る余地はたくさんあるかと思います。
ということで、AIが自分の人生をいい方向に発展させるのにどのようなやり方があるのか引き続き研究していきたいと思います。またその考察や研究の成果が同じ時代を生きる仲間たちにとっても何かしら役に立てば望外の喜びであり、恥を忍んでメモを公開することを決めた次第です。